納税義務者の原則

1. 納税義務者の原則法5条1・2項

  1. 事業者は、国内において行った課税資産の譲渡等特定資産の譲渡等を除く。)及び特定課税仕入れ課税仕入れのうち特定仕入れに該当するものをいう。)につき、消費税を納める義務がある
  2. 外国貨物保税地域から引き取るは、課税貨物につき、消費税を納める義務がある

2. 納税義務者の判定に当たっての留意事項

(1) 実質判定

① 資産の譲渡等法13条1項

法律上資産の譲渡等を行ったとみられる者が単なる名義人であって、その資産の譲渡等に係る対価を享受せずその者以外の者がその対価を享受する場合には、その資産の譲渡等は、その対価を享受する者が行ったものとして、消費税法の規定を適用する。

② 特定仕入れ法13条2項

法律上特定仕入れを行ったとみられる者が単なる単なる名義人であって、その特定仕入れに係る対価の支払をせずその者以外の者がその対価を支払う場合には、その特定仕入れは、その対価を支払うべき者が行ったものとして、消費税法の規定を適用する。

(2) 信託財産に係る資産の譲渡等の帰属法14条1項

① 内容

信託の受益者は、その信託の信託財産に属する資産を有するものとみなし、かつ、その信託財産に係る資産等取引はその受益者の資産等取引とみなして消費税法の規定を適用する。

ただし、集団投資信託法人課税信託等の信託財産に属する資産及びその信託財産に係る資産等取引については、この限りでない

② 意義

資産等取引とは、資産の譲渡等課税仕入れ及び課税貨物の保税地域からの引取りをいう。

(3) 法人課税信託の受託者に関する消費税法の適用法15条

① 事業単位の特例

法人課税信託の受託者は、各法人課税信託の信託資産等及び固有資産等ごとに、それぞれ別の者とみなして、消費税法の規定を適用する。ただし、納税義務者、納税地等の一定の規定を除く

この場合において、各法人課税信託の信託資産等及び固有資産等は、そのみなされた各別の者にそれぞれ帰属するものとする。

② 個人事業者の特例

個人事業者受託事業者である場合には、法人とみなして、消費税法の規定を適用する。

③ 固有事業者の基準期間における課税売上高

原則の規定にかかわらず、固有事業者基準期間における課税売上高基準期間に対応する期間における受託事業者の課税売上高との合計額とする。

④ 受託事業者の基準期間における課税売上高

原則の規定にかかわらず、受託事業者課税期間の初日の属するその固有事業者の課税期間の基準期間における課税売上高とする。

⑤ 受託事業者の納税義務の免除の特例

受託事業者のその課税期間の初日において、その固有事業者課税事業者の選択等により課税事業者に該当する場合には、その受託事業者のその初日の属する課税期間における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、納税義務は免除されない

⑥ 固有事業者・受託事業者の特定期間における課税売上高等

原則の規定にかかわらず、一定の方法により計算した金額とする。

⑦ 簡易課税制度に関する特例

受託事業者のその課税期間の初日において、その固有事業者簡易課税制度の適用を受ける場合には、その受託事業者の初日の属する課税期間については、簡易課税制度を適用する。

(4) 事業単位の特例法60条1項令72条1項

又は地方公共団体が、一般会計又は特別会計を設けて行う事業については、その一般会計又は特別会計ごと一の法人が行う事業みなして、消費税法の規定を適用する。

ただし、一般会計に対して資産の譲渡等を行う特別会計を設けて行う事業については、一般会計に係る事業とみなす