貸倒れに係る消費税額の控除

概要

事業者が課税資産の譲渡等をした場合には、その譲渡等の対価の額を課税標準として消費税が課されますが、その後において、その相手方破産等をし、その相手方に対する売掛金等の債権が貸倒れしてしまうことがあります。

このような場合、消費税の計算では、貸倒れた金額に対応する消費税額をその貸倒れが生じた課税期間の売上げに対する消費税額から控除します。

差引税額=課税標準額に対する消費税額貸倒れに係る消費税額

なお、当期に売上げた売掛金につき貸倒れが生じた場合も、課税資産の譲渡等の金額を修正するわけではなく、貸倒れに係る消費税額の控除として調整をすることに注意してください。

● 取り扱い

貸倒れ金銭債権の判定フロー

この規定の適用に当たっては、次の3ステップを踏みます。

1. 課税事業者か?

まず、その資産の譲渡等が行われた時期に「課税事業者であったか否か」を判定します。

なぜなら、資産の譲渡等があった時期に免税事業者であれば消費税を納付していませんので、貸倒れがあっても調整をする必要がないためです。

課税事業者であれば、次のステップに進みます。もし免税事業者であれば、判定は終了し、この規定は適用しません。

試験では計算問題の解き初めに、過年度における納税義務の有無の判定をしますので、その時の情報を基にステップ1の判定を行います。

2. 対象となる金銭債権か?

次に、その金銭債権が「対象となる債権に該当するか否か」を判定します。

基本的に「課税資産の譲渡等」に該当する金銭債権であれば、この規定の対象となりますが、「輸出免税取引」と「非課税取引」に係る金銭債権については、この規定は適用されません。

例えば「外国法人に対する輸出販売に係る金銭債権」は輸出免税取引に係る金銭債権であり、「土地の売却に係る未収金」や「貸付金」は非課税取引に係る金銭債権であるため、これらの金銭債権が貸し倒れても、この規定の適用はありません。

● 参考