第三種事業

第三種事業:みなし仕入率 70%

簡易課税制度の適用に当たり、第三種事業に該当する事業はみなし仕入率を70%として計算をします。

基本的に「製造業」「建設業」のように、自らが制作をしたものを販売する事業が第三種事業に該当しますが、細かい論点もありますので、次から1つずつ説明をします。

– 目次 –

1. 第三種事業の内容

消費税法施行令令57条5項3号に規定されている第三種事業に該当する事業は次の通りです。

  • 農業・林業・漁業
  • 鉱業
  • 建設業
  • 製造業
  • 製造小売業
  • 電気業・ガス業・熱供給業・水道業

試験で多く問われている第三種事業は「建設業」「製造業」「製造小売業」です。

なお、製造小売業は「その場で商品を作り、それを販売する事業」をイメージすると良いでしょう。例えば「お弁当屋さん」や「調剤薬局」などがその具体例です。

● 第三種事業とみなされる事業

条文では規定されていませんが、次の事業も第三種事業に該当するものとして取り扱われます。試験ではこちらが頻出です。)

  • 自己の計算において原材料等を購入し、これをあらかじめ指示した条件に従って下請加工させて完成品とする、いわゆる製造問屋
  • 自己が請け負った建設工事の全部を下請に施工させる建設工事の元請
  • 天然水を採取して瓶詰等して人の飲用に販売する事業
  • 新聞・書籍等の発行、出版を行う事業

● 参考

2. 第三種から除外される事業

その事業単体で見た場合に第三種事業に該当するものであっても、次のものは第三種事業からは除かれます

  • 第一種事業に該当するもの → 第一種
  • 第二種事業に該当するもの → 第ニ種
  • 加工賃等を対価とする役務の提供 → 第四種
加工賃等を対価とする役務の提供

加工賃を対価とする役務の提供

加工賃等を対価とする役務の提供とは、他の者の原材料・製品等に加工を施して対価を受領する役務提供行為を言います。


なお、この規定が適用されるのは「まずその事業が第三種事業に該当する製造業等に該当することが前提」となります。

例えば、クリーニング業自動車修理業などは「加工の対象物(Yシャツや車)を提供され、それに対して加工(アイロンがけや修理)をし、引き渡す行為」であるため「加工賃を対価とする役務提供」に該当する事業のようにも考えられます。

しかしながら、そもそもこれらの事業は、製造業ではなく、サービス業(第五種)であるため、第四種とはなりません(そもそもの第五種となります。)

3. 第三種と第一種・第二種

第三種事業は、前述の通り、自らが制作・製造等をしたものを販売する事業が該当しますが、この場合の「制作・製造等の範囲」がどの程度かが問題となります。

ちなみに、消費税法の条文では、第一種事業(卸売業)及び第二種事業(小売業)は、「他の者から購入した商品をその性質及び形状を変更しないで販売する事業」と定められています。

そして、この場合の「性質及び形状を変更しないで販売する」とは、他の者から購入した商品をそのまま販売することをいいます。

したがって、他の者から購入をした商品を「事業者」や「個人」に販売をする場合であっても、その購入した商品を加工したりすると、第一種または第二種からは除かれ、第三種または第四種などに分類されることになります。

● 性質及び形状を変更をしないで販売をする場合に該当するもの

なお、次の行為は「性質及び形状を変更していないもの」として取り扱うこととなっています。

つまり、第一種事業または第二種事業として取り扱います。

  • 他の者から購入した商品に、商標、ネーム等を貼付け又は表示する行為
  • 運送の利便のために分解されている部品等を単に組み立てて販売する場合
    (例えば、組立て式の家具を組み立てて販売する場合のように仕入商品を組み立てる行為)
  • 2以上の仕入商品を箱詰めする等の方法により組み合わせて販売する場合のその組合せ行為

● 参考